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月別アーカイブ: 2025年2月

第6回雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社TST、更新担当の中西です。

 

今回は、鉄則についてです。

 

リフォーム工事は、新築と違い既存の建物を活かしながら改修するため、計画・施工管理・仕上がりの品質管理が非常に重要です。しかし、「予算オーバー」「施工ミス」「使い勝手の悪さ」などのトラブルが発生しやすく、慎重な計画と適切な施工が求められます。


1. リフォーム工事の基本原則

リフォーム工事を成功させるためには、以下の基本原則を理解しておく必要があります。

① 現状の建物を正しく把握する

  • 築年数・構造・劣化状況を確認し、必要な補強や修繕を特定する。
  • 建物の図面を入手し、リフォームの影響を事前にシミュレーションする。

② 目的を明確にする

  • 目的が不明確だと、工事範囲が広がり、予算オーバーや工期遅延につながる。
  • 「美観向上」「機能改善」「耐震補強」など、優先順位を決める。

③ 適切な業者を選定する

  • 相見積もり(複数の業者から見積もりを取る)を行い、比較検討する。
  • 価格だけでなく、施工実績・評判・保証制度の有無を確認する。

④ 工事計画とスケジュール管理を徹底する

  • 住みながらのリフォームの場合、生活への影響を最小限に抑える計画が必須。
  • 資材の納期や施工順序を正しく管理し、工期の遅れを防ぐ。

⑤ 工事中の品質管理を徹底する

  • 手抜き工事や施工ミスを防ぐために、定期的なチェックを行う。
  • 工事が進むにつれて、追加工事や変更が発生する可能性があるため、適宜確認する。

これらの基本原則を守ることで、トラブルを回避し、満足度の高いリフォームを実現できます。


2. リフォーム工事の鉄則

鉄則① 現場調査を徹底する

「解体してみたら想定外の問題が…」を防ぐ!
リフォームは既存の建物を改修するため、解体して初めて分かる問題が多い。そのため、工事前の現場調査が非常に重要です。

🔹 現場調査で確認すべきポイント

  1. 建物の構造(木造・鉄骨造・RC造)
    • 耐震補強が必要か? 壁を撤去できるか?
  2. 配管・電気設備の劣化状況
    • 水回りリフォームの場合、配管のサビ・劣化がないか確認
  3. 断熱・防水の状態
    • 断熱材が古くなっていないか?雨漏りのリスクはないか?

🚨 注意点

  • 事前調査が不十分だと、工事途中で追加費用が発生し、予算オーバーになりやすい
  • 「現場調査無料」の業者を活用し、しっかり調査を行う

鉄則② 施工順序を守る

「後から修正できない!」を防ぐ!
リフォームは、適切な施工順序を守らないと、手戻り作業が発生し、余計なコストや工期の延長につながります。

🔹 一般的な施工の順序(例:全面リフォーム)

  1. 解体工事(不要な壁・設備を撤去)
  2. 基礎・構造補強工事(耐震補強・補修)
  3. 配管・配線工事(給排水・電気・ガス工事)
  4. 内装下地工事(壁・天井・床の下地作り)
  5. 仕上げ工事(クロス貼り・フローリング・設備設置)

🚨 注意点

  • 電気・配管工事のやり直しを防ぐために、間取り変更後の配線計画を最初に決める
  • 壁紙を貼る前に、下地処理をしっかり行う(凹凸があると仕上がりに影響)。

鉄則③ 追加工事のリスクを考慮する

「予算オーバーを防ぐ!」
リフォームでは、追加工事が発生する可能性が高いため、事前にリスクを考慮しておく必要があります。

🔹 追加工事が発生しやすいケース

  1. 解体後に予想外の劣化が見つかる(柱の腐食・シロアリ被害)
  2. 配管・電気設備の老朽化により交換が必要になる
  3. 施主(依頼者)の要望変更(「やっぱりここも変えたい」)

🚨 対策

  • 最初から「追加工事費用」として予算の10~20%を確保しておく
  • 契約前に「追加工事の基準(料金表)」を確認しておく

鉄則④ 施工中の確認を怠らない

「思っていたのと違う!」を防ぐ!
工事が進むにつれて、「設計図と仕上がりが違う」「仕上がりが雑」といったトラブルが発生することがあります。

🔹 施工中に確認すべきポイント

  1. 仕上がりの色や素材がイメージ通りか?(クロス・床材の確認)
  2. コンセント・スイッチの位置が適切か?
  3. 施工ミス(隙間・歪み・水平のズレ)がないか?

🚨 注意点

  • 「完成してからの修正は難しい」ため、工事中にこまめに現場を確認する
  • リフォーム業者との打ち合わせを定期的に行う(途中経過を報告してもらう)。

3. まとめ

リフォーム工事を成功させるためには、事前の計画・現場調査・適切な施工管理が不可欠です。

鉄則① 現場調査を徹底する(建物の状態を正確に把握)
鉄則② 施工順序を守る(手戻り作業を防ぐ)
鉄則③ 追加工事のリスクを考慮する(予算を確保し、契約内容を確認)
鉄則④ 施工中の確認を怠らない(現場をチェックし、トラブルを未然に防ぐ)

これらの鉄則を守ることで、コストを抑えながら高品質なリフォームを実現し、理想の住まいを手に入れることができます。

 

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第5回雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社TST、更新担当の中西です。

 

今回は、歴史についてです。

 

住まいのリフォームは、時代とともに進化し、住宅の性能向上・ライフスタイルの変化・環境への配慮など、さまざまな理由で行われてきました。特に、近年では高齢化・災害対策・省エネ・バリアフリー化といった社会的要請もあり、リフォームの人気メニューにも変化が見られます。


1. 日本における住宅リフォームの歴史

① 戦後の住宅事情とリフォームの始まり(1945年~1970年代)

戦後の日本は、人口の急増と都市化により、大量の住宅供給が求められました。

戦後の住宅供給政策

  • 1950年代:木造住宅の大量供給(耐震性は低い)
  • 1960年代:「高度経済成長」によりマンション・公団住宅が増加

この時代の住宅は、耐久性よりも「数を増やす」ことが重視されたため、1970年代以降に老朽化が進み、住宅の修繕・リフォームのニーズが高まり始めました。


② バブル期とリフォームブームの到来(1980年代~1990年代)

1980年代のバブル経済期になると、住宅市場では高級志向・デザイン重視の住宅が増加しました。この時期には**「家を買い替える」ことが一般的でしたが、バブル崩壊後の1990年代には、「既存の家をリフォームして住み続ける」**という考え方が定着してきました。

バブル期の住宅リフォームの特徴

  • 外観リフォーム(タイル・レンガ張り)が人気
  • システムキッチンやユニットバスの導入が進む
  • 耐震補強リフォームが登場

この時代に登場したリフォーム技術は、現代の住宅リフォームにも大きな影響を与えています。


③ 現代のリフォーム市場の拡大(2000年代~現在)

2000年代以降、日本の住宅市場ではリフォームが「住まいの改善」だけでなく、「ライフスタイルの変化」に対応する手段として定着しました。

リフォーム市場の成長要因

  • 中古住宅市場の拡大(リノベーションの人気)
  • 高齢化によるバリアフリーリフォームの需要増
  • 地震対策・災害対策リフォームの普及
  • 省エネリフォーム(断熱・太陽光発電)の進化

こうした背景から、現代ではライフステージに応じた「オーダーメイドリフォーム」が求められるようになっています。


2. 現代の人気リフォームメニュー

現在、特に人気の高いリフォームメニューを、カテゴリごとに詳しく解説していきます。

① 水回りリフォーム(キッチン・浴室・トイレ)

人気の理由:老朽化が早く、生活の快適性に直結するため。

人気のリフォーム内容

  • キッチンリフォーム(対面式・アイランドキッチンへの変更)
  • 浴室リフォーム(ユニットバスの導入・浴室乾燥機の設置)
  • トイレのリフォーム(節水型トイレ・温水洗浄便座の導入)

歴史的背景

  • 1980年代:システムキッチン・ユニットバスの普及
  • 1990年代~2000年代:デザイン性の高いオープンキッチンが流行
  • 現在:「家事の効率化」を重視したリフォームが主流

② 省エネリフォーム(断熱・窓・太陽光発電)

人気の理由:光熱費の削減や環境配慮の意識の高まり。

人気のリフォーム内容

  • 高断熱窓(ペアガラス・トリプルガラス)への交換
  • 屋根の断熱改修・外壁塗装
  • 太陽光発電+蓄電池の設置

歴史的背景

  • 1970年代のオイルショックで省エネ住宅が注目される
  • 2000年代以降の温暖化問題で、エコ住宅への関心が高まる
  • 近年のエネルギー価格高騰で、省エネリフォームが急増

③ 耐震リフォーム・災害対策リフォーム

人気の理由:地震・台風などの自然災害への備え。

人気のリフォーム内容

  • 耐震補強(壁の補強・基礎の補強)
  • 制震ダンパーの設置
  • 防災シャッター・強化ガラスの設置

歴史的背景

  • 1995年:阪神淡路大震災 → 耐震基準の見直し
  • 2011年:東日本大震災 → 住宅の耐震リフォームが急増
  • 近年:防災意識の高まりで「レジリエンス住宅(災害に強い家)」が注目

④ バリアフリーリフォーム

人気の理由:高齢化社会に伴うニーズの拡大。

人気のリフォーム内容

  • 手すりの設置・段差解消
  • バリアフリー浴室(転倒防止・滑りにくい床材)
  • 車椅子対応のスロープ・玄関拡張

歴史的背景

  • 1990年代:高齢者住宅政策の推進
  • 2000年代以降:「ユニバーサルデザイン」の普及
  • 現在:在宅介護の増加により、「家で長く暮らせるリフォーム」が主流

3. まとめ

日本の住宅リフォームは、住まいの機能向上だけでなく、ライフスタイルの変化に対応するものへと進化してきました。

戦後~1970年代:住宅不足解消のための修繕リフォーム
1980~1990年代:バブル期の高級リフォーム&耐震対策の普及
2000年代~現在:省エネ・バリアフリー・耐震リフォームが主流

🔹 現代の人気リフォームメニュー

  1. 水回りリフォーム(キッチン・浴室・トイレ)
  2. 省エネリフォーム(断熱・窓・太陽光発電)
  3. 耐震・災害対策リフォーム
  4. バリアフリーリフォーム

今後は、スマートホーム技術の導入や、環境に配慮したリフォームがさらに進むことが予想されます。住まいのリフォームは、単なる「修繕」ではなく、「未来の暮らしを作る」大切なプロセスなのです。

 

 

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